科学の鉄人2006は終了いたしました。

2006年科学の鉄人は
 境 智洋さん「石っておもしろい」
に決定しました。
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「ザ☆シャボン玉」
(エキシビジョン:2日目のみの実演です)

海野 弘光
(静岡科学館る・く・る)
海野 弘光

○みんなが最初にふれる科学・・・・それは「遊び」

 皆さんは、小学校3年生以上になると「理科」の授業が始まります。「科学」の基本的なことをこの授業を通して学びます。しかし皆さんは、すでに「科学」を知らず知らずのうちに学び始めています。それは「遊び」を通してです。今回は、そんな「遊び」の中でも、誰もが一度はやったことがある「シャボン玉」を通し、もう少し深く科学にふれてみたいと思います。シャボン玉はどうしてできるのかな?何で丸いシャボン玉ばかりだろう?大きいシャボン玉を作ってみたいな。・・・・そんなことは思ったことはありませんか?

シャボン玉1

 このショーでは、そんな皆さんの疑問をちょっと考えたり、私がちょっと工夫したことを見てもらおうと思います。

○思ったらやってみよう

 シャボン玉にもいろいろな面白さがあります。だからシャボン玉で遊んでいるといろいろなことを感じ、いろいろなことを考えます。そこで私は思いました。どうせシャボン玉をつくるなら、みんなが作ったことのないような「大きいシャボン玉」をつくろう。だからテーマを「大きいシャボン玉をつくろう」にしました。

 難しく考えることはありません。皆さんが思ったことがあるだろうことを、私がかわりにやってみるだけです。それに私がひらめいた工夫を取り入れて・・・・。皆さんは私のショーを見ながら、次はどんな工夫をするのかな?そんなことを考えながら見て下さい。そしてその考えが正しければ、シャボン玉は少しずつ大きくなっていくと思います。

 では、「大きいシャボン玉」を作るにはどうしたらいいでしょう?お店で売っているシャボン玉では、できてもせいぜい50cmぐらい。いやもっと大きいものを作りたい。そんなものはおもちゃ屋さんには売っていない。売っていないのなら自分で作っちゃおう。

 工夫することは2つです。シャボン玉をつくるのに必要なもの、「シャボン液」と「シャボン玉を膨らませる道具」です。これを工夫していけばいいのです。

 「シャボン液」をつくるのに必要な材料は何でしょう?まずは材料探しからです。特別なものは使いません。皆さんの家にあるもの、スーパーや薬局に行けば誰でも買えるもので十分です。まず必要なものは「水」ですね。でも「水」だけではシャボン玉ができません。もう一つ必要なものがあります。そう「石けん」や「シャンプー」「洗剤」等です。皆さんもお風呂に入ってからだや頭を洗っていたりすると偶然できたり、遊んだりしますよね。でもなぜ「水」だけではシャボン玉はできないのでしょうか?「石けん」達の役割って何でしょう?

さらに、お風呂でつくるときのシャボン玉はせいぜい5,6cm以下のものしかできません。大きいシャボン玉を作るためにはまだ何か必要なようです。お家にあるもので、シャボン玉を大きくするために必要なもの、それは「ねばりけ」があるものです。この「ねばりけ」が、シャボン膜をよくのびるようにしたり、シャボン膜を厚くしたりと大活躍するのです。

 「シャボン玉を膨らませる道具」をつくるには何がいいでしょう? ストロー? 針金ハンガー? でもこれではみんなと同じで、特別大きなシャボン玉ができるわけでもなさそうです。じゃあ工夫しましょう。大きなシャボン玉をつくるには、シャボン液をいっぱい使いそうです。大きいシャボン玉を支えなくてもいけません。そんな道具はどうやってつくったらいいの?皆さんもショーを見ながら、一緒に考えて下さい。

シャボン玉2

 私が使うものは、皆さんの家あるものや、スーパーなどで売っているものばかりです。だから皆さんだってちょっと考えてみればできるはずです。身のまわりの科学を調べるのに、追求するのに、特別な道具がなくたってできるのです。必要なのは、「やってみて」、「気づいて」、「ひらめく」ことです。そうすれば「シャボン玉」はもっと楽しくなりますよ。


プロフィール

海野 弘光(うんの ひろみつ)

 静岡大学教育学部卒業。静岡市立中学校教諭を経て、平成12年より静岡市立児童会館指導主事として異動し、サイエンスショーの担当となる。現在、静岡科学館る・く・るに勤務し、サイエンスショー、スペシャルサイエンスショーを担当し、毎月題材を変えながら、200人収容できるイベントホールで演じている。

 年に2,3回程度、県外でもサイエンスショーの演示講師をしている。また全国からサイエンスショーのスペシャリストを集めて行われる「サイエンス・インタープリテーション in ジャパン」という研修会を、昨年度から2回、企画し運営している。

 お問い合わせ:office06@sci−fest.org
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子どもゆめ基金(独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター)助成活動