映像リスト
開会式・審査結果
ぱぱとはるの空気で実験 (福岡 亮治)
大気圧ってたいしたやつ! (益田 孝彦)
トレーニングマスター水玉ハカセ (木色 泰樹)
偏光板が魅せる新しい世界 (月僧 秀弥)
目指せ色の鑑定士! (和田 重雄)

大気圧ってたいしたやつ!

実験ショー映像

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実験ショー紹介

 皆さんは海の底では物を押しつぶそうというすごい力がはたらいているのを知っていますか?実物をお見せしますが、カップ麺の容器も海の底ではこんな感じで小さくつぶれてしまいます。

 海の底はすごいなあと思った人、実はあなたもすごい力のはたらいた海の底で生活しているのです。エッ何言っているのと思うかもしれませんが、間違いなくわたしたちはものすごい力のはたらいた○○の海の底で生活しているのです。もしですよ、もし宇宙人がいたとしたら・・・私達を見て、深海に住む魚に感じることと同じ思いをするはずなのです。

 さて皆さん空気には重さがあるでしょうか、ないでしょうか。今日の私の実験を見れば、そのことがわかってくれるはずです。そして、○○の海の底では、すごい空気の力があることを分かってくれるんじゃないかなと期待しています。

 ここではどんな実験をお見せするかメニューを中心に紹介しましょう。

  1. おや?
     ここは、今日のショーの始まりだからみんなで楽しく見てください。知っているようで分かっていなかったことも、見れば分かります。かなり、空気の力はありそうだと分かってくれるはずです。
  2. 空気って重さが・・・
     フィズキッパーで空気を入れると重さがあるかないかが分かります。 
  3. 感激!!缶劇!?
     缶を熱すると、水が沸騰してさかんに湯気が出てきます。中にいた空気は水蒸気に追い出されてしまいます。その缶を急に冷やすと缶の中は・・・・
  4. お水をわかすぞ
     お水は普通100度で沸騰しますよね。それがなぜだか考えたことありますか?お水の立場になるとおもしろいことが分かります。空気が関係していたのです。
  5. 5番なのに9番!?
     ふだんは気がつかない空気の力を吸盤で確認しましょう。どうやら空気の力による大気圧の存在は間違いないようです。
  6. 益田スペシャル @沈め! A浮け!!
     実験も最後に近づいてきました。科学に興味のある皆さんなら「浮沈子」って知っていますよね。ここでお見せするのは、私が世界で初めてあみだした「声の命令で浮沈子を沈める」という大技(というか珍プレー?)です。まさに益田スペシャル。大いに笑って楽しんでください。
  7. 最後は決めるぞ
     空気の力は上からも下からも左右からも働いています。ちょっと工夫すれば、下からの空気の力が頑張ってボーリングの球が浮いたりするかも・・・
    結果はどうなるか、目が離せないお別れの実験です。

実験ショーのポイント

 本実験は科学の鉄人2006で披露した「水が教える大気圧」の復刻版である。私の十八番のこのショーは、前回挑戦したときは、絵本のような表現がエセ科学につながると当時の審査員から酷評されてしまった。本当にそうだろうか?今一度挑戦することで、ショーを見た方の公正なジャッジを知りたくてほぼその当時の構成をいかしたショーをお見せしたい。ショーには、以下のような工夫を施している。

  1. 起承転結を意識した次第に深まっていくリズミカルなショー仕立て。
  2. 小学生に分かる用語選択。用語が難しく小学生が概念を作れないショーは避ける。
  3. 小学生に分かる表現選択。私が考えるより良いサイエンスショーは「絵本」のようなショーである。
      @絵面のおもしろさ(現象のおもしろさ)
      A分かる用語選択(前述)
      B児童が想像して考えるための、現象・対象物を擬人法で分かりやすく表現する。

さて、本日の実験メニューに関してコメントをしておこうと思う。

  1. の逆さコップでは手品も入れているが、初発の掴みとして行っている。お米を使った工夫も注目だ。
  2. 空気に主さがあるのが分かるよう、子どもに分かりやすい数値変化で示す工夫をしている。
  3. 現象の理由が別の概念を必要とするが、児童参加の場面として重要視している。今回は火を使えないので、電熱線のコンロを使ってできる方法を新たに開発した。
  4. 水の視点で考える。ここでは大切な工夫として、真空ポンプの役割をはっきり示すことを心がけている。見逃されがちな視点であるが、真空ポンプの機能を見せると、児童は正しく考え始めるからである。
  5. 有名な実験だが、概念を補強してくれる実験として有効。
  6. 正真正銘私のオリジナル実験。エピソードも大事な紹介対象である。
  7. 大阪市立科学館で開発された実験である。最後の締めで概念をまとめ上げていくものである。子ども達が持ち上げる犯人が誰だというかで今日の実験の成果を確認できるはずである。

プロフィール

氏名:益田孝彦(ますだたかひこ)
所属:三浦市立初声中学校

 第2期サイエンスレンジャーとして約13年間務め、科学の鉄人に選ばれた経歴も持つ。教頭を務めながら数学の授業を受け持ち、授業づくり講師として、本年度は埼玉県毛呂山町と新潟県高校理科教育化学部会で講演を行う。自由研究および防災に造詣が深く、指導生徒が第45回日本学生科学賞内閣総理大臣賞はじめ数々の賞を受賞する。自らも第53回読売教育賞理科教育部門にて最優秀賞を受賞する。関東ブロック中学校社会科教育研究大会の助言者を務めた変わり種である。